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■ SGF焼酎グルメファンド 会員コラム

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槍ヶ岳で財布を落とした人からの便り
No.66 / Group:日本百名山登山記録
Date: 2005/07/24(Sun) 09:28 [修正]
私は、日本百名山の槍ヶ岳編の中に出てくる財布を落とした人物です。
財布の中身は福岡〜東京の飛行機のチケットが3枚と現金10万円強でした。落とした場所はツバクロの頂上です。名古屋から来た美人と記念撮影をした際座り込んだ際後ろポケットからポロリと落ちたのですね。ツバクロ〜西ヒュッテを1往復半しました。『財布落としたのですが知りませんか』と声をかけながら!結果は発見できずにその日は過ぎました。大天井にテントを張り悲しい思いで1晩過ごしたのですが、悲劇はそれだけではありませんでした。朝、身体がモゾモゾするのです。テントの中に【蛆虫】が1000匹位いるのです。身体が震えました。あわてて外へ出てみると便所の真後ろにテントを張っていたことがわかりました。真っ暗な中テントを張ったので判らなかったのですね。然し天は我を見捨てず!朝大天井の山小屋の親父さんが『この方が財布を落としたんだけど知りませんか?と出発前の皆さんに聞いてくれた、その途端なんです。女性の方が『私、拾いましたよ』なんです。『有難うございます!』人生の中で忘れられない一瞬でした!

この後、再びハラハラドキドキの感動の山行が始まるのです。
大天井の山小屋の親父から『これからどうするのか!』と言われ分かれた連中と落ち合うためにはどのルートで帰ればいいかを尋ねたのですがルートはひとつだけある!それは【一の谷ルート】を降りることだ!@しかしあなたのリュックはフレームが頭より高い位置にあるから枝に当たったら川にまっさかさまに落ちて死ぬ可能性がある。Aさらに今台風が接近していて風が強い!橋が無く丸太を渡る場所があり、そこは限りなく危険だ!と次から次にリスクのオンパレードなのです。
最後に、横尾山荘にトランシーバーで連絡を入れてくれました。
『1名一の谷ルートで1名降りる!待ち合わせの方と会うためにトイレの前にまもなく降りる!待っていてくれ!と札をぶら下げておいてくれ!』
今でもあの親父の力強い声は忘れません!・・・・有難う!


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