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■ SGF焼酎グルメファンド 会員コラム

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60)槍ケ岳3180m
No.63 / Group:日本百名山登山記録
Date: 2005/07/24(Sun) 09:25 [修正]
X年8月13日
九州から来た友人3人と表銀座縦走コースを歩き槍ヶ岳に登ることにした。
友人に借りた車で習志野を出て東名高速に入ったが、古い車でパワー不足の為か、海老名近辺でいきなりのオーバーヒートとなつた。
これは先が思いやられると言ったが案の定、帰り着くまでに2回のトラブルが発生してしまった。

八王子から中央道に入り、松本経由で大糸線の有明に行き、ここから山へ入り中房温泉の空き地に駐車した。
14時出発で、合戦小屋のキャンプ場を目指し歩き始めたが,初めての北アルプステント行で慣れないとは言えリュックが重かった。
またこの上りは北アルプス3大バカ上りのひとつできつい上りが続く。
ようやく3時間の登りで合戦小屋に到着しテントを張った。
当日は登山客が多く上の燕山荘に泊まれないため合戦小屋に下りてくる人が多かった。
予約はしておくべきだとこの時思い、以降山小屋利用の場合は必ず予約することにしている。

8月14日
翌朝、日の出を見て6時に出発した。
1時間で尾根に出て燕山荘に到着した。
今日はまずは燕山荘から大天井岳に行くが、この道は殆んど高低差がなく極めて楽な道である。
のんびり歩いていると同行者の一人が、財布がないと騒ぎ始めた。
リュックの中身までぶちまけて捜したが無し。
やむなく4人で協議の上、3人は予定通り槍ヶ岳に登り、明日の昼頃横尾へ下りる。
1人は燕山荘まで探しに戻り我々を追いかけるか、不可の場合、常念小屋から一ノ俣谷を下り横尾へ出るということにして別れた。

一人は燕山荘へ戻る道すがら行き交う人に、財布を拾わなかったか聞いて歩いたが無し。
ところが神は見捨てず、その夜泊まった常念小屋で主人に困ったとぼやいていたところ、偶然そばにいた女性が「私拾いました」と。
翌日一ノ俣谷は増水を始めており多少危険もあったが、意気揚揚と横尾へ下りて来た。

一方3人はヒュッテ西岳で休憩し、ヒュッテ大槍に宿泊したが、ヒュッテまでの東鎌尾根の登りはきつかった。

8月15日 
小雨の中、3人はヒュッテ大槍から槍ヶ岳に登り、槍沢雪渓を下り一ノ俣を経て横尾山荘に着いた。
すると山荘に張り紙がしてあるのを見つけた。
「同行の1名が12時ころ山荘に下りて来るから待つように」との常念小屋からの連絡であった。
財布は?待つこと30分。
現れた。
ニコニコしている。
よかったなあ。

皆元気になり、河童橋に向けて歩き始めた。
上高地からバスに乗り新島々で電車に乗り換えた。
2人を松本に残し2人は中房温泉へ車の回収に行った。
回収後、松本に戻り、遅い夕食を取り、21時ころ習志野へ向けて走り始めた。

しかし、運悪く台風が接近しており、ラジオでは中央線の列車が止まったとのこと。
しかし、4人とも翌日19時の飛行機で福岡へ行く予定があり、夜を徹して走らざるを得なかった。
食堂で親切に教えてくれる人があり、浅間温泉から丸子町を通り佐久へ出ようとした。
しかしまずは一回目の崖崩れによる通行止め。
やむなく上田へ迂回して小諸から軽井沢へ向かった。
またもや通行止め。
焦ったが仕方がない。
再度北方へ進路を取り,長野原へ出て吾妻線沿いに走って中之条を通過したが、更に雨が強くなった。
道路は冠水し始め,通過30分頃にはラジオでこの道も通行止めになったと。
スリル満点で17号線を走り続け、前橋,伊勢崎,熊谷を抜け12時ころようやく習志野に到着した。
15時間にわたるドライブで皆疲れ果てたが印象深い山行になった。



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