X年6月13日
伊丹空港から鹿児島空港に飛び、鹿児島空港から小型のプロペラ機で屋久島空港に到着したのが14:45。
予約していたレンタカーでまずは屋久杉ランドに観光に行く。
明日からの登山に備え軽く足慣らしをしておこうと思い、行ってみたが数限りない杉の巨木・古木群には圧倒された。
また山中の酸素が豊富な空気を胸いっぱい吸い込み元気を貰った。
6月14日
生憎の雨であったが、ここまで来て宮之浦頂上へ行かない手はないと民宿を4:30に車で出発し、5:30淀川小屋入口(登山口)に到着した。
スタート時には益々雨脚が強くなったが、レインウェアに傘を差す格好でスタートした。
途中登山者は誰もいない。
遭難、山賊等々不安がよぎるため急ぎ足になる。
アドレナリンが多量に出て全く疲れない。
山水画を見るような美しい場所である小花ノ江河、花ノ江河に感激するも先を急ぐ。
途中ようやく中年4人組に出会い追い越す。
登山道は豪雨で谷川に変り、激流に近い場所も出始めた。
視界は効かずただ歩くだけ。
靴の中は水浸し。
ようやく頂上まで500mの標識が出て安心する。
ここで雷が鳴り始めた。
まずい。
急げ。
頂上に着いた。
標準5時間のところを4時間弱で到着。
三角点にタッチし、撮れたかどうか分からない片手でのセルフ撮影を終え即下山にかかった。
雷が頻繁に鳴り、近くなってきた。
先程の4人組が来た。
挨拶を交わし窪地にしばし身を伏せ雷が遠ざかるのを待つ。
10分ほどで雷は遠のいたため出発した。
雨はまだ止まない。
ノ江河を過ぎ、淀川小屋で一休みし昼食を取ろうと思ったが、某旅行社の自然観察ツァーが20名ほど先着でいたため、休む場所もなく昼食抜きで登山口へ戻った。
途中、ようやく無事下山の目処が着いたためゆっくりと森を見て、清水を味わった。
うまい。
そして改めて1000〜2000年経っている杉の木々の大きさと数の多さに感じ入り、人間の小ささを実感した。
悠久の時を経て枯れて倒れても、その上からまた再生してくる生命力。
来てよかった。またゆっくり来たい。
すっかりリフレッシュできた。
屋久島に感謝。
(日本百名山記録 終)