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SGF明石2004年忘年会 編集後記 |
2004年SGF明石忘年会の散会の後、グリーンヒルホテル明石の料理人の方々が厨房から広間に出てこられた。SGFの主催者である岡本氏と田中酒店の田中氏と共に、彼らとのささやかな酒宴に同席させていただいた。 |
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今回の料理で、一番苦労したのが、イノシシのパイ包み焼きだったのだ。
イノシシ肉の提供は主催者の岡本氏。
山梨の農園に仕掛けたイノシシ駆除の罠に掛かったイノシシの肉を冷凍し、岡本氏が、当日朝ホテルに持ち込んだ食材でした。
武藤支配人が厨房へ持って来て、「これ、なんとかしてね」と、あっさりと置いて行ったとか・・・・(^^;) |
最初に頭を抱えたのが、和食のシェフの押野さん。
硬く匂いの強い猪肉は、味噌鍋くらいしか使えない。1Kgの分量では40名の食材としては、全然足りない・・・。
で、フレンチシェフの伊井さんの出番となったのだが・・・・(^^;)。
ただでさえ、てんてこ舞いの年末のホテルの厨房である。
その日に出される料理は、数日前から決まっていて、その日に合わせて、仕込みのスケジュールなどを調整している。
そこにイレギュラーな調理の追加である。
「どないしよ・・・・・・・・・・・・・(^^;)」と、頭を抱えたという。
しかし、そんなに悩んでいる時間もない。午後7時になると、忘年会は始まってしまうのだ。
「よし!あれで行ってみよう!」
武藤氏にリキュールの在庫を聞き、カシスリキュールを選んだ。
赤ワインと共にトマトやブイヨンとカシスリキュールで猪肉を煮込み始めた。
フレンチの技法には、兎や鹿の肉を使用した料理法がいくつかある。
その技法を猪肉にも使えると踏んだのだ。
5時間ほど煮込み、柔らかくなってきた猪肉を、一つ一つほぐしてゆく。
そして、煮汁にハチミツやバターを加えてソースを作る。
ほぐした猪肉をパイ生地で巻き、焼き上げ、煮汁で作ったソースで食べる「イノシシのパイ包み焼き」が完成したのだ。 |
「武藤さんに「SGFで出すから」って頼まれたから作りましたけど、もう、こんなんは嫌ですね。武藤さんは肉を渡したら、すっとどこかに行ってしまうし、なんか、俺の事試してんのかなって思いましたよ^^;。料理には、すぐに出来る物と、時間を掛けないと出来ない物があるんですよ。岡本さんも、当日の朝に持ってくるのは、勘弁してくださいよ^^。」と語る伊井さんの顔には、安堵の笑みが溢れていました。 |
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「和食は、素材の良さを引き出す料理。その季節の旬の素材を使って、素材を活かした料理を作っていく。だけど、今回の猪肉は、量も少ないし、本当の旬の時期でもない。SGFの時はいつもやけど、また無茶言うなぁって思いました。和食ではとてもじゃないが、お客さんに満足していただける調理は出来なかったし、ましてやSGFに出すとなったら下手な物は作れませんから、フレンチに任せたんですよ^^。しかしながら、伊井さんは、いい仕事しましたよね〜^^。」焼酎を楽しみながら、和食シェフの押野さんも笑顔で語ってくれた。
「今回のとらふぐもすごく良い素材でしたけど、あえて刺身にしないで、鍋にしました。身のたっぷりついたてっちりですけど、こんな贅沢な出し方は、SGFじゃなければ出せませんよね^^。」 |
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皆で焼酎を呑み比べていくうちに、STAFF同士の人間関係が見えてくる。
「このおっさん、いっつも無理を普通に通しよるんですわ。」武藤氏が次第におっさん扱いになって来た^^。
「そんなん言うなや〜。忙しい時は俺もスクランブルエッグ作るやんけ〜^^」(一同爆笑)
「あはは、そうそう。でも、下手な料理人より上手に作るんですわ^^。」(再度爆笑)
武藤氏を中心とした、良好な人間関係が築かれていることが窺えた。 |